どうも。deathです。
最近成績発表の記事ばかりで普通の記事を書いてないですが、たまには、ということでハンドレビューの記事を書きたいと思います。
タイトルの通りリバーでナッツができたけど相手がタイトパッシブなので色々考えてリバーオーバーベットオールインしてしまい、バリューを取り損ねました。
バリューを取り損ねるミスは最近多いので直したいところ。
実際はどうアクションすれば一番バリューが取れたのか、コンボ数を数えて検証してみました。
Contents
問題のハンド
- 問題点①:タイトパッシブな人はリバーAAやKKでシンバリュー打たない
- 問題点②:タイトパッシブな人はリバーブラフしない
=チェックレイズしようとしても失敗することが多い
でもさすがに上スト持ってたらベットするはず…。
相手の想定レンジ
99+,AQ+,KQ,ATs+,JTs+
タイトパッシブな人の想定レンジはこんな感じ(割と適当です)
ただし、4betオールインに理想的なスタックなのに4betしてないことから
- AA,KK,AKは半分と想定
- KQoは普通は降りるハンドだけど5NLのフィッシュっぽいプレイヤーなので半分コールしてると想定
することにします。
(普通はAA・KK・AKは全部4betオールインするはずだけど相手はタイトパッシブなので割とジャストコールもすると推測。)
ちなみに相手はショートスタックでスタッツが10ハンドで20/10でした。
このことからもフィッシュの可能性が高いと思います。
ターンのアクションについて

ターンでハーフポットを打った場合に
- レイズオールインされるハンド
- コールされるハンド
- フォールドされるハンド
QJs,TT,99,ATs(10コンボ)
QQ+,JTs,AdKd,AdQd,KdQd,AJs(16コンボ)
d以外のAK,AQ,KQ(36コンボ)
ターンはQQ+に対するミスバリューになることが多い
+
リバーにQやJが落ちたとき、ターンでベットすると降りるハンド(=AQやKQ)からバリューが取れる
ことを考えるとターンのアクションはチェック一択だと思います。
初心者はオーバーペア+OESDだから強いのでバリューベット!と考えるかもしれませんが、相手のレンジを想定してどこからバリュー取るのかって考えるとバリューベットが得策ではないと理解できると思います。
リバーのアクションについて

リバーはナッツです。
相手の持ってるハンド毎のシナリオとその利益
リバーで相手が持ってるハンド毎のシナリオとその利益を考えてみます。
リバーの選択肢として
- オーバーベットオールイン
- 150%ベット
- 120%ベット
- ポットベット
- ハーフポット
- チェックレイズオールイン
を考えます。
- 相手がKQかJTs持ってる場合→どのアクション選んだとしてもオールインまで行ける(+2.53)
- 相手がQのみを持ってる場合→オーバーベットオールインには降りられるが、・チェックレイズオールインにはコールもらえる(+2.53)
- ポットベットを打った場合、AA・KKにコールもらえる(+1.15)
- 120%ベットを打った場合、Q以上あればコールもらえる(+1.38)
- 150%ベットを打った場合、QQには100%コールもらえて、AQには70%程度コールされる(+1.7)
- 相手がAAかKK持ってる場合→ハーフくらいのベットにギリコールもらえる(+0.57)
- 相手がAK持ってる場合→いくら打ってもフォールドされる(+0)
補足として、私はタイトパッシブなフィッシュの心理をこう考えてます。
Qを持ってた場合、オーバーベットオールインにはKQかフルハウスありそうと思って降りる。
チェックレイズされたときはすでにかなりの金額をポットに入れてること+バックスタックが少ないことなどから、なんかブラフされてる気がするなどの理由をつけてコールしてしまう。
なので普通はオーバーベットオールインよりチェックレイズオールインの方が強いアクションですが、相手がショートスタックでフィッシュ寄りなことを考えるとチェックレイズオールインに対してよりもオーバーベットオールインに対しての方がよりフォールドすると推測しました。
またオーバーベットについてですが、5NLのフィッシュは120%や150%くらいのオーバーベットにはそこそこコールするけどオールインするとなぜか降りる傾向がある気がします。
もちろんフィッシュの中でも最下辺のフィッシュならオールインにもコールしますが、5NLのフィッシュはオールインをやたらと警戒する傾向があります。(2NLでオールインされまくって学んだのか…?)
コンボ数を数えると…
- AA or KK:6コンボ(半分と想定)
- QQ:6コンボ
- AK:8コンボ(半分と想定)
- AQ:16コンボ
- KQ:12コンボ(KQoは半分と想定)
- JTs:1コンボ
- AJs:1コンボ
これが相手の持ってるハンドレンジ全部のコンボ数。
ここからアクションごとにコンボ数を数えます。
リバーでチェックレイズオールインが成功するハンド
- QQ:6コンボ
- AQ:16コンボ
- KQ:12コンボ
- JTs:1コンボ
合計:35コンボ
リバーでチェックバックされるハンド
- AA or KK:6コンボ
- AK:8
- AJs:1コンボ
合計:15コンボ
リバーオーバーベットオールインにコールもらえるハンド
- KQ:12コンボ
- JTs:1コンボ
合計:13コンボ
リバー150%ベットにコールもらえるハンド
- QQ:6コンボ
- AQ(70%):11コンボ
- KQ:12コンボ
- JTs:1コンボ
合計:30コンボ
リバー120%ベットにコールもらえるハンド
- QQ:6コンボ
- AQ:16コンボ
- KQ:12コンボ
- JTs:1コンボ
合計:35コンボ
リバーポットベットにコールもらえるハンド
- AA or KK:6コンボ
- QQ:6コンボ
- AQ:16コンボ
- KQ:12コンボ
- JTs:1コンボ
合計:41コンボ
リバーハーフポットにレイズオールインもらえるハンド
- KQ:12コンボ
- JTs:1コンボ
合計:13コンボ
リバーでハーフポットにコールもらえるハンド
- AA or KK:6コンボ
- QQ:6コンボ
- AQ:16コンボ
合計:28コンボ
各シナリオのEVの計算
各シナリオ毎のEVを計算します。
- リバーチェックレイズオールインの利益
- リバー150%ベットの利益
- リバー120%ベットの利益
- リバーポットベットの利益
- リバーオーバーベットオールインの利益
35 x 2.53 + 15 x 0 = 88.55
30 x 1.7 = 51
35 x 1.38 = 48.3
41 x 1.15 = 47.15
13 x 2.53 + 0 x 2.53 = 32.89
13 x 2.53 + 28 x 0.57 = 32.89 + 15.96 = 48.85
よってチェックレイズオールインがもっとも利益的なことがわかります。
あとポットベットと120%ベットで相手のコールレンジが6コンボ減るにもかかわらず、120%ベットの方がEVが高くなるのは意外でした。
相手がチェックレイズにAQやQQを50%降りるとどうなる?
定義をし直します。
リバーでチェックレイズオールインが成功するハンド(+2.53)
- QQの半分:3コンボ
- AQの半分:8コンボ
- KQ:12コンボ
- JTs:1コンボ
合計:24コンボ
チェックレイズオールインにフォールド(+0.8=相手がAQでベットしそうな金額)
- QQの半分:3コンボ
- AQの半分:8コンボ
合計:11コンボ
チェックバックされる
- AA or KK:6コンボ
- AK:8
- AJs:1コンボ
合計:15コンボ
チェックレイズオールインの利益
24 x 2.53 + 11 x 0.8 + 15 x 0 = 60.72 + 8.84 + 0 = 69.52
よって相手がAQやQQの半分をチェックレイズに降りるとしてもチェックレイズオールインが利益的なことがわかりました!
まとめ:相手がタイトパッシブでもチェックレイズオールインが利益的な場面はある
タイトパッシブからバリューを引き出すのは非常に難しく、特にチェックレイズが利益的な場面でも相手がタイトパッシブな場合は自分からベットした方がいい場面が多いです。
しかし今回のように相手にストレートのコンボがたくさんある場面ではさすがにチェックレイズが利益的になる場面もあることがわかりました。
タイトパッシブな相手からバリューを取るのは本当に難しいですが、コンボ数を数えてシナリオ毎の利益を計算すると最適なアクションが求められたりするので、今後もバリューを取り逃すミスをしたなーと思ったハンドは今回のようにコンボ数を数えて検証したいと思います。